イベント情報

印刷、写真、広告業界向けデザインビズ セミナー 開催

会場の様子
休憩中の様子
広告・印刷業界では、従来イメージ制作の主役だった写真に代わるものとしてCGに注目が集まっている。特に納期短縮・コスト削減圧力の高まりと共に、CG活用がビジネス拡大へのカギとなりつつある。こうした流れを受け、オートデスク メディア&エンターテインメントでは、7月初旬に名古屋・大阪・東京で「印刷、写真、広告業界向けデザインビズ セミナー」を開催。関連業界の大きな関心を集め大盛況となった。ここでは7月10日に東京コンファレンスセンター(品川)で開かれた同セミナーをレポートする。

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Opening Session/デザインビジュアライゼーションに対するオートデスク方針

稲岡氏 オートデスク株式会社
メディア&エンターテインメント・
ソフトウェア本部
デザインビジュアライゼーション
セールスマネージャー
稲岡俊浩

オートデスクの組織と製品戦略
オープニングは、オートデスク メディア&エンターテインメントのセールスマネージャー稲岡俊浩のセッション。

今回初めてデザインビジュアライゼーション(以下デザインビズ)の世界に触れる参加者も多いことから、稲岡はまずオートデスクやデザインビズという概念を解説。幅広い分野でこのデザインビズ制作を強力に支援する3ds MaxやMayaといったソリューションを紹介した。さらに出版業界や写真、フォトレタッチ分野、製造業界など、参加者になじみ深い分野での3ds MaxやMayaによるデザインビズ活用の効果について、実例を引きながら語っていった。

「この分野で写真からCGへの流れが強まっているのは明らかです。特にCADデータから3ds MaxやMayaで3DCGを制作、活用することでコスト削減と期間短縮が図られビジネス拡大に繋がるからです」——そんな稲岡の言葉に、参加者の期待は大きく膨らんだ。

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Guest Session/印刷、写真、広告業界向けデザインビズソリューション提案

長尾氏 株式会社パーチ 代表 長尾健作氏
実際の写真とCG画像 左:実際の写真/右:CG画像
スタジアムのCG スタジアムのCG。
実際のスタジアムでは広告看板などが設置されており使用しにくいところをCGで制作することで表現などを思いのままにできる。
2番目のセッションでは、株式会社パーチの代表である長尾健作氏が登場した。

長尾氏は、大手制作会社等のビジュアライゼーション事業起ち上げを行ってきた、デザインビズコンサルティングのプロである。今回の同氏のテーマは、大手印刷会社を中心に出版・広告業界で進む3DCGによるデザインビズ活用への動きを捉え、この流れに乗り遅れないためのノウハウを提供しようというもの。まさに講演サブタイトル「3DCGに乗り遅れない!新しい制作手法で収益アップ」に相応しい内容となった。

「デザインビズでは1つのデータが多彩なメディアに転用され、幅広く活用されていきます。つまり、デザインビズのビジネスを上手く展開すれば仕事はどんどん広がるのです。業界の流れの中3DCG制作は避けて通れないものとなり、やらなければ仕事を奪われるという状況ですが、皆さんにはむしろ、これを新規事業獲得のチャンスと捉えてほしいですね」。
こう語る長尾氏はデザインビズ導入のメリットを多角的に紹介。さらに広告業界におけるデザインビズ導入例と共に、3DCGによるデザインビズ制作の流れや具体的な導入方法まで、惜しみなくノウハウを公開していただいた。

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Partner Session/デザインビジュアライゼーションの取組み

松尾氏 株式会社デジタルスケープ
CCS事業部CGソリューション部
松尾靖彦氏
続いては、株式会社デジタルスケープの松尾靖彦氏によるパートナーセッションが行われた。

同社はデジタルクリエイターに特化した各種の人材サービスで知られているが、松尾氏によるセッションは、デザインビズ分野に特化した同社の新たな人材育成・派遣サービスに関するプレゼンテーション。さまざまな分野でデザインビズに対するニーズが急速に拡大する一方で、その制作には幅広く高度なスキルが必要なため、デザインビズのクリエイターは不足しているといわれる。——「そこで」と松尾氏は提案する。

「当社では、基礎技術をお持ちの方へ、デザインビズ制作に必要な特殊レンダリングテクニックやカメラ・照明の技法などのトレーニングプログラムを提供し、必要となる特殊スキルを身に付けた上でのキャリアチェンジを提案しています」。もちろん同社では、デザインビズに特化したクリエーターを必要とする企業に対しては、必要なスキルを備えたデザイナーやディレクターやザインビズ制作チームなどの人材派遣サービスも提供している。そんな松尾氏のセッションは、クリエイターはもちろん、デザインビズ進出を企図する制作会社などからも関心を集めた。

Sponsor Session/日本HP 新型ワークステーション紹介

大橋氏 日本ヒューレット・パッカード株式会社
パーソナルシステムズ事業統括
ワークステーションビジネス本部
ワークステーション・マーケティング部
大橋秀樹氏
15分ほどの休憩を挟んで、日本ヒューレットパッカード株式会社の大橋秀樹氏が登壇した。

日本HPは、プリンタはもちろんパソコンやワークステーションなどの製品で、出版・広告分野のクリエイターにとってもなじみ深いメーカーである。そんなHPの大橋氏がプレゼンテーションしたのは、新型ワークステーション「Z」シリーズ。次世代テクノロジーによるハイパフォーマンスはもちろん、BMWデザインワークスによるスタイリッシュかつ機能的なデザインでも話題の新製品だ。大橋氏は、特にデザインビズ制作に適したマシンとして「HP Z800 Workstation」を提案した。

「外観のカッコ良さはもちろん、ケーブルが見えないすっきりした筐体内部にもご注目ください。各部はユニット化されてパーツ交換や増設も容易です。そして特に3DCGなどの高負荷作業には、最新クアッドコアプロセッサーインテルXeon5500番台とインテル5520チップセット採用の8コア対応ハイエンドマシン、Z800がお勧めです」。さらに同氏はAdobe RGB比131%の広色域を実現したプロ向け液晶モニタ「HP DreamColor LP2480zx」と共に、同製品が半額で買える販促キャンペーンも紹介。これも大きな注目を集めた。

Demonstration/広告CG制作のポイント(3ds Max Design 2010デモ)

宗氏 オートデスク株式会社
メディア&エンターテインメント
アプリケーションエンジニア
宋 明信

ドライヤーのCG 実際に宋が操作をして、マテリアルを設定したドライヤー。
デザインビズ初心者の参加がきわめて多いセミナーだけに、オートデスクによる新製品デモンストレーションも、特別メニューが用意された。

通常は新製品の「3ds Max Design 2010」の新機能にフォーカスしたデモとなるが、デモンストレーターを務めた宋明信は、この「3ds Max Design 2010」で実際に3DCGを制作しながら広告CG制作のポイントを紹介した。

「最近は映画などでもCGが盛んに使われ、実写と見分けがつかないリアルなCGも多くなっています。それらを観ていると、簡単なCGならともかくハイエンドCGを作るのは難しいんじゃないか、と懸念を持たれる方もいるようです。そこで3ds Maxならこんなことができる、こんな風にやればいい、というのを実際にお見せしましょう」。早速、3ds Maxを起動させた宋は、その作業画面にモデルを起ち上げる。そして、ライティングを行いレンダリングをかけて——流れるような手際と共に具体的に紹介された、3ds Maxの柔軟な操作性や実務に最適化された機能の数々が、参加者の不安を解消。その意欲をいっそう高めたのは言うまでもありません。

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Guest session/JAGATプレゼンテーション 印刷業におけるCGの重要性

郡司氏 社団法人 日本印刷技術協会(JAGAT)
研究調査部 部長
郡司秀明氏

色域解析ソフトの図 色域解析ソフトを用いて色分布を表示した図
最後のセッションに登場したのは、日本印刷技術協会(JAGAT)の郡司秀明氏。

印刷広告業界人の間では「マスター郡司」の名で知られる、印刷&DTP業界のカリスマ的存在である。印刷業界の動向にも最新技術にも詳しい郡司氏は、セッションの冒頭でいきなり「印刷業における画像ビジネスで今後もやっていくなら、最低限この程度はCGをハンドリングしないと食べていけない!」と断言し、参加者を驚かせた。

「いまや印刷品質はより標準化される方向をめざしており、DTPもスキルレスで誰でもできるような技術が求められている。そんな業界にあって、唯一高付加価値が求められ、他社差別化に結びつけられるのがCG。レタッチもPhotoshopだけでなくCG技術も加えなければお金にならないでしょう。まさにCGだけが、顧客をつなぎ止められるアイテムなのです」。参加者の多数を占める「マスメディアのプロ」たちが、密かに抱いていた不安の正体をズバリと指摘する「マスター郡司」の大胆な予言は、観客の多くにとて大きなインパクトがあった。セミナー終了後は、長尾氏と共に郡司氏の前にも、名刺交換を求める長い行列ができた。

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